『折りばら』(別名:福山ローズ・川崎ローズ)について



説明

参考リンク
http://www.fukuyama-th.hiroshima-c.ed.jp/link/oribara/top.htm
☆ここでは福山ローズ「川崎ローズ」と言われる折りばらの制作工程を、
視覚障害者でも折れる用にと解りやすく解説していきます。
この文章は福山ローズのサイトから引用した文章と、
文章の作者私「tomy」なりの解説を加えています。
「と」の間には注釈文を書いております。


折りばら制作の流れ

☆第1段階では基本的な下準備をします。
☆第2段階では折りばらを形成するための、下準備をします。
☆第3段階では折りばらを形成していきます。


注意点

☆折りばらの制作工程は長くて複雑ですが、
きっちり丁寧に折り目をつけていくことが重要です。
☆説明文をしっかり読みましょう。


準備するもの

☆正方形の紙(初心者は20cmX20cm以上で少し硬めの紙が練習に好都合。)
☆へら(和裁用を推奨。アイスクリームの木製スプーンなどでも可)
→折り目をつけるとき使用します。
☆つまようじ
→仕上げに花びらをカールさせるとき使用します。
☆クリップ(初めのうちは使用したほうが良いでしょう)
→折った部分を固定しておくとき使用します。


★第1段階

第1段階ではもっとも基本となる線を折ります。


★手順1

まず始めに、正方形の対角線を左からと右からと二階折りましょう。
「紙を三角形に折って折り線をしっかり付けます。」
一度開いてさらに縦横も半分に折ります。
「立て半分の長方形と横半分の長方形におります。」
それを開くとたてと・よこと・斜めの、
4本の折り目が放射線状にそれぞれついているはずです。


★手順2

ここでは縦と横に折り線を7本ずつ入れていきます。
結果として64ますの四角ができます。
まず正方形を縦に半分に折ります。
半分に折った紙を一度開いて、
中心線を挟んで左側と右側をおのおの縦にもう半分に折ります。
その結果かみが4分の1に分割されたと思います。
4分の1に分割されたおのおのをさらに縦にもう半分に折っていきます。
かみが8分の1に分割されました。
紙を開くとアコーディオンの蛇腹みたいに均等な縦の折り線が7本ついているはずです。
その折り線を丁寧に一つずつきっちり付け直してください。

次に紙を90度回転させて先ほどと同じ動作をして下さい。
横にも同じように7本の折り線を付けていきます。
そうすると縦横の線が7本ずつついて、
結果としてオセロ番みたいな64ますの四角ができます。

現在までの常態は紙を開くと・縦7本・横7本・
左右斜めに対角線が2本の均等な折り線がついた常態になります。
それぞれの折り線を裏表ともにきっちり付け直して下さい。


★第2段階

ここからは ばらの花びらを折るための折り線を付けていきます。


★手順1

紙を裏向きにおいて、正方形の四隅を二ますずつ三角に折ります。
「左上隅の場合は、縦の左から二本目の折り線の交点と
横の上から二本目の折り線の交点のところで三角に折ります。
座標で言うなら左上角をaの1として右方向へ縦の折り線をbcd…とします。
下方向へ横の折り線をaの1 2 3 …とします。
aの1の角をcの3の交点へ曲げて三角に折ります。」
同じ動作を4回繰り返してそれぞれの四隅を三角に折ります。

四隅の三角形をきれいに折るためのもう一つの方法としては
正方形の紙を裏向きに置きます。
すでについている横向きの中心線の折り目のところで手前から向こうへ半分に折ります。
上側の紙を上から二本目の横向きの折り線のところで手前に半分に折ります。
これで上側の紙の大きさが4分の1に鳴りました。
右下の角を紙の上の折り目の線に合わせるように左上に向かってと、
左下の角を紙の上の折り目の線に合わせるように右上に向かって三角形に折ります。
紙を裏返して先ほどの動作と同じように、
上側の紙を上から二本目の横向きの折り線のところで手前に半分に折ります。
右下の角と左下の角を先ほどと同じように三角形に折りたたみます。

紙を開いてみると正方形の四隅がそれぞれ三角形に折られた
すこし変形の8角形ができ上がると思います。

次の段階のために折り線を付けておきます。
紙を裏向きに全て開いて正方形の常態にします。
向こうから手前向きに横向きの中心線で半分に折り曲げます。
右下の角と左下の角をそれぞれ斜め上向きに、
上の折り線に合わせるように中心点に向かって大きな三角形に折っておきます。
紙を裏返してこちら側も先ほどと同じように右からとひだりからの二つの大きな三角形に折っておきます。
これで下準備が全てかんりょうしました。
もう一度紙を正方形の常態に開いておきます。


★手順2

正方形の紙の四隅を小さな三角に折った常態「少し変形の8角形になります。」
折った側「裏側」を上向きにして、
折った角の1がそれぞれ12時 3時 6時 9時の位置にくるように紙を置きます。
「以後この紙の置き方をホームポジションとよびます。」


★手順3

ここからは少し複雑な手順になります。

6時の底辺の真ん中が12時の折り曲げた三角形の頂点にくるように合わせて、
紙を手前から向こう向きに折り曲げて横向きの折り線を付けます。
6時の底辺の真ん中と12時の三角形の頂点がずれないように気を付けて下さい。
「ちょうどま半分ではなく、少し下にずれた半分に折ります。
折り線の左右がずれないように気を付けましょう。」

上記の折り方をもう少し簡単に折る方法を書いておきます。
ホームポジションに紙を置きます。
12時方向の三角を小さい三角から以前横向きに付けておいた
折り線に従って大きい三角「頂点が中心点までくるもの」に折りなおします。
6時方向の底辺の線と12時方向の線が重なるように、
紙を上向きに折りたたんで横向きの折り線を付けておきます。
その後12時方向の大きな三角を元々の小さい三角に折り直しておきます。

その常態で今度は左から右へ折り線に従って縦半分に折ります。
中央に縦向きの折り線を付けなおしたらそれをまた左へ開きます。
現在開いた紙の底辺の左端をa点 紙の中心点をbてんとします。
a点をb点に重ねるように左側半分を縦に折り曲げて縦の折り線を付けます。
再び紙を左へ開いてa点とb点の間に新たにできた中間点の折り目をc点とします。

紙の左端であるa点を上になぞっていくと角があります。
ここをd点とします。
c点から左45度にd点に向かって折り線がついています。
c点からd点に向かってなぞっていくと紙が重なり合っていますが、
上の紙が途切れるところをe点とします。

次に作業しやすくするために紙を右90度へ回転させて下さい。
c点の位置で無効側を90度に折り曲げて紙を縦ます。
左手でc点を基点にして
右手でポケットのように重なった部分を鶴を折るときのように三角形に開いていきます。
そうするとc点を頂点にしたc d e と言う、
左向きの少し変形の三角形ができあがります。
c点のところの折り線をを右になぞっていくと重なり合った紙の途切れたところが、
元々のa点になります。

現在の紙の状況は折り紙の左上端がc点になっております。
右斜め上45度になぞって行くとその角がd点になります。
d点から重なり合った紙を下になぞっていくとa点があります。
a点からさらに下になぞっていくと角があります、このかどをg点とします。
g点から左斜め下へなぞっていったところの角がe点になります。
頂点であるc点から右斜め下になぞっていくとe点との中間に折り線があります、
ここをf点とします。
f点を右斜め上に折り線に沿ってなぞっていくと重なり合った紙の途切れ目があります。ここをh点とします。

ここで各点を整理しますと12時に当たる上から下へ一直線にd点 h点 a点 g点 
左斜め下にe点 左斜め上へf点 さらに左斜め上に頂点であるc点と並びます。
少しややこしいですが各店の位置を理解して下さい。

右手でh点と左手でf点を持ちます、
h点からfてんまでの折り線を底辺にして紙を少し立てます。
左のe点を右に織り込んでしまうと、
右からh g「頂点」 fと言う三角形ができあがります。
できあがった三角形を左斜め上「向こう側」に倒して折ります。

ここで紙をもう一度左へ90度回転させて元の位置に戻します。
そうすると底辺にあったc点と左斜め上にあるd点との中間点あたりに、
先ほど折りたたんだh g fの三角形の頂点であるg点が接します。

次にc点を左斜め上になぞっていくといま折り曲げたg点の重なりがあります。
もう少しd点の方へ行くと縦の折れ線がついていると思います。
その縦の折れ線に沿って左端角であるd点の角を、
h点に向かって右に折り曲げておきます。
「d点を頂点にした小さな三角形を右に折る漢字です。」

ここまでで一つの角ができました。
紙を全部開いて下さい。 変形の8角形に戻します。
紙を時計回りに90度回転させて、
ほかの四隅も先ほどの作業と同様に折り線を付けていきます。
根気よく丁寧に作業して下さい。


★第3段階

ここでは いよいよ折りばらを形成していきます。
むずかしい行程がありますががんばって下さい。


★手順1

先ほどまで作業してきた紙をまた開いて、
裏面を上にして 折った角の1がそれぞれ12時 3時 6時 9時の位置
「ホームポジション」にくるように紙を置きます。

まず横の中心線で上向きに二つに折ります。
次に縦の中心線で左向きにもう半分に折ります。
これで紙が4分の1に成りました。右下にできた直角の部分を一ます分だけ、
左斜め上方向へ三角に折り曲げて折り線を付けます。
また折った三角を裏向きにも同様に三角に折って折り線を付けておきます。
「最初に付けた折り線を裏向きにも付けておくと言うことです。」


★手順2

先ほどまで作業してきた紙をまた開いて、
裏面を上にして 折った角の1がそれぞれ12時 3時 6時 9時の位置
「ホームポジション」にくるように紙を置きます。
ここでは9時の位置をa点 12時の位置をb点 3時の位置をc点 6時の位置をd点 紙の中心点をe点とします。

折り線だらけの紙の中心部に一ます分の正方形があるのですが、確認できるでしょうか?
「e点を中心にしてa b c d点方向に頂点を持つ、
64分割した一ます分の大きさの正方形です。」

b点からe点までと d点からe点までの中心線を、
中心線の両横の線でつまんで、
b点 d点を頂点にした山折りにしてクリップで止めておきます。
同じようにa点を左手でc点を右手で山折りにしてつまみます。
「紙全体の中心を少し持ち上げた常態でピラミッド状に持ちます。」
紙の中心点であるe点を下に押し下げて中心部に、
前に述べた一ます分の正方形のへこみを作ります。
「へこませた小さな正方形の頂点はそれぞれ9時 12時 3時 6時を向いています。
この部分が大変理解しがたくむずかしいところです。」

次にクリップを外してb点「12時方向」から、
中心点であるe点に向かって山折りのひだを作ります。
同様にd点「6時方向」からもe点に向かって山折りのひだを作ります。
a点からc点に向かう横向きの中心線にそって紙を横半分に折りたたみます。
「折りたたんだ紙を真上から見ると中心部が十時になっているはずです。」

紙の手前にできた山折りのひだを右に倒して折ります。
紙の向こう側にできた山折りのひだを左に倒しております。
右手で紙の中心部をつまんで左手で紙を下から開いてテーブルの上に広げます。
a点「9時方向」から中心点までにできた山折りのひだを手前に倒しております。
c点「3時方向」から中心点に向かってできた山折りのひだを向川に倒しております。
その結果スクリューみたいな十字になった、
左向きの四つの紙のひだが出来上がっているはずです。
なお中心部には少し浮き上がった一ます分の正方形
「頂点を12時 3時 6時 9時に持つ」ができています。

次に紙をホームポジションに置きます。
10時方向から斜め右下に向かっている折り線の後があると思いますので、
9時方向から中心点に向かう線との接点までを、
山折りにしてきつい目の折り線を付けておきます。

10時から斜め右下に向かう折り線と9時から中心点へ向かう折り線との接点から、
中心部にできている少し浮き上がったような正方形の下の角
「6時方向にできた正方形の頂点」までを、
つまむように山折りの折り線を付けておきます。
紙を時計回りに90度回転させて同じ線を同様に4か所に付けて下さい。


★手順3

紙を裏返してホームポジションに置きます。「こちらが本来の表側です。」
12時と9時と 6時のひだを立ててクリップを挟んでおきます。
中心部あたりの3時のひだを立てて左手でつまんで持ちます。
3時から中心点に向かって右手でひだをつまむようになぞっていくと、
3分の2あたり「左手でつまんでいる直前あたり」に、
右斜め上と右斜め下に向かう折り線があります。
その線に従って頂点をつぶすように開いて下向きに折り曲げると、
右を向いた大きな少し変形の三角形に折れます。
「これは最初に8角形の紙を折りたたんで四隅に折り線を付けたところなのですが、」
ここではこの出来上がった三角形の頂点をa点とします。
右斜め上に向かう線の端「三角形の底辺の上端」をb点 
「ここは隣と重なり合うところです。」
そこから底辺を下に向かい横向きの折り線と交わるところをc点
もう少し下に向かうと角がありますが「三角形の底辺の下端」ここをd点
そこから斜め左上に向かうと角がありますここをe点とします。
そこから右斜め上「三角形の頂点であるa点に向かう途中に折り線との交わる点」
ここをf点とします。

f点からc点を結ぶ線を底辺として頂点であるd点を斜め右上に起こします。
e点を右下にたたみ込むとf点と c点を底辺西、
d点を頂点にした 小さな三角形ができます。
この三角形を折り線に沿って左斜め上に倒します。
左手の親指でf点を挟むようにつまみなおします。
このときに左手の人差し指でつまんでいる方の谷折りの折り線を右手で整えておきます。
左手でつまんでいたところを離して三角形の頂点に当たるa点あたりを、
クリップで留めておきます。
ようやく一カ所の花びらの完成です。

上記のむずかしい折り方をクリップで留めたところを時計回りに外していきながら4か所とも同様に行って下さい。
4か所とも折り終えたら左手の中で少し円錐形に紙を丸めて、ばらの形を整えます。
現在の常態は時計の反対回りにばらの花びらが重なり合っています。


★手順4

ここでは ばらのそこにあたる部分を折っていきます。

「現在の状況を説明します。
左手で3時方向からの中心点のそばの山折りのひだをつまんだ常態です。
右になぞると三角形の頂点であるa点 
右斜め上へ折りたたまれた小さな三角形の頂点であるd点との重なりがあります。
そのまま右へなぞると折れ線があります、ここを新たにi点とします。
さらに右へなぞると三角形の底辺の上に当たる b点
右斜めしたへ新たな角であるh点 左斜め上へ紙の重なり合うところが、
小さな三角形の底辺であるd点
そのまま左斜め上へ指のとどまるところが折りたたまれたe点になります。
a点から左斜め下へなぞると角があります、
小さな三角形のもう一つの底辺であるf点に成ります。」

花びらの1枚が右正面を向くように左手でばらを横向きに持ちます。
上に記したようにc点を左に起こしてb点を下向きに折り込みます。
そうすると左から時計回りにc点i点h点e点という菱形ができます。
i点とeてんを底辺にしてh点を頂点にした三角形を右下に90度折り曲げます。
これと同様の作業を4回繰り返してばらのそこの部分を作って下さい。
最後の三角形の頂点を下に射し込んでそこの部分が完成です。

最後に花びらを1枚ずつ開いて外にカールして形を整えたら折りばらの完成です。
永い永い行程でしたねお疲れ様でした。